百合ヶ浜に伝わる「星の砂」の言い伝え。その正体と、実際に見つかる浜・探し方・7月の潮の狙い目を現場目線でまとめました。
- 星の砂の正体は有孔虫の殻。星形やゼニ形の小さな殻で、与論の白い砂浜に混ざっている
- 百合ヶ浜で「年齢の数だけ星の砂を拾うと幸せになれる」と言い伝えられ、女性を中心に人気
- 百合ヶ浜は大金久海岸の沖約1.5kmに中潮〜大潮の干潮時だけ現れ、大潮の干潮は昼11〜14時が多い
- 2026年7月は百合ヶ浜シーズン真っ盛り。グラスボートで渡り、砂洲や大金久海岸で探す
- 星の砂は持ち帰りOKの範囲を守り、小瓶やジップ袋を持参すると散らばらない
星の砂とは?与論島に伝わる言い伝え
与論島を旅する女性のお客さまから、チェックインのときによく聞かれます。「星の砂って、どこで拾えるんですか?」——与論島には「年齢の数だけ星の砂を拾うと幸せになれる」という言い伝えがあり、特に幻の砂浜・百合ヶ浜と結びついて語られています。数が多い方ほど大変ですが、探す時間そのものが旅の思い出になる、そんなロマンのある習わしです。
言い伝えの舞台は百合ヶ浜。大金久(おおがねく)海岸の沖合い約1.5kmに、春から夏の大潮の干潮時にだけ姿を現す真っ白な砂洲です。この浜で星の砂を年齢の数だけ拾って、大切に持ち帰る——SNSでも「叶えたいこと」と一緒に写真を撮る人が多く、7月の今はまさにそのシーズン真っ盛りです。
ただ「星の砂」という言葉だけが独り歩きして、砂全体がキラキラした特別な砂だと思って来る方もいます。実際は、白い砂の中にごく小さな星形の粒が混ざっているのを、目を凝らして探すものです。まずはその正体を知っておくと、探し方も変わってきます。
▲ 大金久海岸(与論島)
星の砂の正体は「有孔虫」の殻
星の砂の正体は、有孔虫(ゆうこうちゅう)という小さな生き物の殻です。海の中で暮らす単細胞生物で、寿命を終えると殻だけが波に運ばれ、砂浜に打ち上げられます。その殻の形が星形やトゲのある形をしているものがあり、これが「星の砂」と呼ばれています。
大きさは1mm前後とごく小さく、色は白やクリーム色。よく見ると、星形(ホシズナ)のほかに、ゼニ形(太陽の砂と呼ばれる円盤状のもの)も混ざっています。与論島のようにサンゴ礁が発達した暖かい海の周りでは、この有孔虫が豊富で、白い砂浜の正体そのものがサンゴのかけらと有孔虫の殻の集まりだといわれます。
白い砂浜がまぶしく美しいのは、サンゴと有孔虫という「生き物由来」の砂だからです。ヨロンブルーの海と真っ白な砂の組み合わせは、こうした小さな命の積み重ねでできています。星の砂を探すことは、その海の豊かさを指先で確かめる体験でもあります。
どの浜で見つかりやすい?
星の砂は百合ヶ浜が有名ですが、実は与論島のいくつかの白い砂浜で見つかります。私たちがお客さまにご案内しているのは、次のような浜です。
| 浜 | 星の砂の探しやすさ・特徴 |
|---|---|
| 百合ヶ浜(大金久沖) | 言い伝えの本場。真っ白な砂洲で探すロマンは格別。出現時のみ |
| 大金久海岸 | 百合ヶ浜の玄関口。浜辺の波打ち際でも見つかる。設備充実 |
| 寺崎海岸 | 穴場的。人が少なくじっくり探せる |
| 皆田(かいた)海岸 | シュノーケル向きだが砂浜でも探せる |
コツは、波打ち際の少し上、砂が乾いている境目のあたりを探すことです。波が細かい砂と一緒に軽い有孔虫の殻を打ち上げ、乾いた砂の縁にたまりやすいためです。手のひらに砂をひとすくいのせて、ゆっくり指で広げると、星形の粒が浮かび上がってきます。
百合ヶ浜が出ていない日でも、大金久海岸の波打ち際でじゅうぶん探せます。「せっかく来たのに百合ヶ浜が出ていなかった」という日でも、星の砂拾いは楽しめるので、がっかりしすぎないでください。
2026年7月の潮と百合ヶ浜の狙い目
百合ヶ浜まで渡って星の砂を拾いたいなら、潮のタイミングが命です。百合ヶ浜は中潮〜大潮の干潮時にだけ沖合いに姿を現します。7月は年間でもっとも出現しやすい時期のひとつで、まさに今がベストシーズンです。
大潮の日の干潮は、だいたい昼間の11〜14時頃に来ることが多いです。この時間帯に合わせて大金久海岸へ行き、グラスボートで渡るのが基本の流れになります。出現する日と時間は与論島観光協会やプリシアリゾートが「出現予想カレンダー」を公開しているので、旅程を組む前に必ずチェックしてください。日によって出る大きさも変わります。
7月は台風シーズンの入口でもあります。天候次第でグラスボートが欠航したり、海が荒れて渡れないこともあります。百合ヶ浜を旅のメインにするなら、滞在中に大潮の日を2日以上含めるくらいの余裕を持たせると安心です。1日勝負にしないのが、島に泊まる私たちからのおすすめです。
百合ヶ浜への渡り方と持ち物
百合ヶ浜へは、大金久海岸からグラスボートで渡ります。船底がガラス張りになっていて、渡る途中でサンゴや熱帯魚を見られるのも楽しみのひとつ。料金や運航時間は業者・季節で変わるので、当日または前日に確認してください。
星の砂を拾うなら、次の持ち物があると快適です。
- 小瓶やジップ付きの小袋——拾った星の砂を入れる。風で飛ばないよう口が閉まるものを
- マリンシューズ——砂洲や浅瀬は珊瑚のかけらで足を切りやすい
- 日焼け止め・帽子・サングラス——遮るもののない砂洲は紫外線が非常に強い
- 水分——真夏の砂洲は日陰がなく熱中症のリスクが高い
星の砂は目が慣れるまで見つけにくいものです。焦らず、砂を少しずつ手にのせて根気よく探すのがコツ。年齢の数だけ、と考えると数が多い方は大変ですが、家族やグループで手分けして探すと盛り上がります。子連れのお客さまからも「宝探しみたいで子どもが夢中になった」とよく聞きます。
星の砂を拾うときのマナーと持ち帰り
星の砂は思い出として持ち帰る方が多いですが、いくつか心にとめておきたいことがあります。まず、大量に採取しないこと。星の砂も含めて砂は島の自然そのものです。言い伝えの「年齢の数だけ」という控えめな量を目安に、ほどほどに楽しむのが与論らしい付き合い方です。
拾った砂は小瓶やジップ袋に入れて、しっかり口を閉めて持ち帰りましょう。かばんの中で袋が破れて散らばると、せっかくの星の砂が台無しになります。空港のお土産店では星の砂を詰めた小瓶やアクセサリーも売っているので、拾うのと買うのを組み合わせる方もいます。
また、百合ヶ浜や海岸は生き物の暮らす場所です。珊瑚や貝、ヤドカリなどの生き物を無理に持ち帰らないこと。星の砂はあくまで寿命を終えた殻なので拾えますが、生きているものはそっとしておく——それが次にこの島を訪れる人へのマナーです。
百合ヶ浜が出ない日でも楽しむ
潮や天候の都合で百合ヶ浜が出ない日もあります。でも与論島は周囲約23.7kmの小さな島に個性豊かな浜が点在していて、星の砂探し以外にも見どころがたくさんあります。
たとえばウドノスビーチや皆田海岸ではウミガメに会えることがあり、赤崎海岸はシュノーケルと隣接する赤崎鍾乳洞(9:30〜18:00)をセットで楽しめます。夕方は島の西側、兼母海岸や茶花海岸でサンセットを。茶花海岸は中心地から近く、夕日から星空へそのまま切り替わるのが魅力です。
高台のサザンクロスセンター(9〜18時・与論城跡)は、南十字星が見える最北限の島ならではの展望スポット。星の砂の「星」つながりで、夜は本物の満天の星も眺めてほしいところです。与論は星空を守るため街灯が少なく夜道は真っ暗なので、夜のスポット移動にはライトと車が必須です。
星の砂スポットへの足をどう確保するか
大金久海岸は空港から車で約15分。星の砂の浜はどこも車か自転車が前提で、空港・港には路線バスやタクシーが常駐していません。到着してすぐに動きたいなら、足の確保が旅の成否を分けます。
レンタカーは島に約8社。ヨロンオーシャレンタカー(格安3,300円〜・送迎あり)や南国レンタカー(空港から車5分・全車カーナビ・送迎無料・キャッシュレス対応)などがありますが、7月の百合ヶ浜シーズンは台数限定ですぐ満車になります。予約は早ければ早いほど安心です。料金・条件は変動するので必ず各社に確認してください。
島はアップダウンが激しいので、自転車なら電動アシスト(1日2,000〜2,500円前後)が現実解。原付は2,500円前後です。ただし真夏の炎天下で大金久まで自転車移動は体力を使うので、熱中症対策を万全にしてください。
星の砂の思い出を、島の夜まで持ち帰る
私たちの宿では、星の砂を探しに行きたいお客さまに、その日の潮回りとおすすめの時間帯をお伝えしています。百合ヶ浜の出現予想を一緒に見ながら「この日の昼が狙い目ですね」と旅程を組むのは、島に暮らす者の楽しみでもあります。
宿にはシェアカーがあり、空港やフェリー乗り場でお渡しできるので、レンタカーが満車でも大金久海岸まで自分たちのペースで動けます。昼に星の砂を拾って戻ってきたら、夜は宿で焼きたてのバーベキュー。食材も道具もすべて用意してあるので、飲食店の少ない与論で「夜ごはん難民」になる心配もありません。
火を囲みながら、今日拾った星の砂の数を数えて笑い合う——そんな夜が、この島にはあります。頭上には本物の満天の星。年齢の数だけ拾った小さな星の砂と、降るような星空。与論島の「星」を、昼と夜の両方で味わってください。
星の砂を拾った夜は、火を囲んで
昼に星の砂を探しに行くなら、潮の狙い目も足も、私たちが一緒に組み立てます。戻ってきた夜は、宿で焼きたてのバーベキューと満天の星を。与論島の「星」を、昼と夜の両方で味わってください。
宿を予約・相談するよくある質問(FAQ)
星の砂はどこで確実に拾えますか?
百合ヶ浜が有名ですが、大金久海岸の波打ち際でもじゅうぶん見つかります。ほかに寺崎海岸や皆田海岸などの白い砂浜でも探せます。波打ち際の少し上、乾いた砂の境目に軽い有孔虫の殻がたまりやすいので、砂をひとすくい手にのせて指でゆっくり広げると星形の粒が見つかります。百合ヶ浜が出ない日でも大金久で楽しめます。
星の砂は持ち帰ってもいいですか?
寿命を終えた有孔虫の殻なので、言い伝えの「年齢の数だけ」という控えめな量を目安にほどほどに持ち帰るのは問題ありません。ただし大量採取は避け、生きている貝やヤドカリ、珊瑚などは持ち帰らないでください。散らばらないよう小瓶やジップ袋を持参すると安心です。空港の土産店でも星の砂の小瓶が買えます。
2026年7月に百合ヶ浜へ行くならいつがいい?
百合ヶ浜は中潮〜大潮の干潮時だけ現れます。大潮の日の干潮はだいたい昼11〜14時頃が多く、7月は年間でも出現しやすい時期です。与論島観光協会やプリシアリゾートの出現予想カレンダーで日と時間を確認して旅程を組んでください。台風シーズンでもあるので、滞在中に大潮の日を2日以上含めると安心です。
星の砂が小さくて見つけられません。コツは?
星の砂は1mm前後とごく小さいので、最初は目が慣れません。焦らず、砂を少量ずつ手にのせて指で薄く広げ、星形やゼニ形の粒を探すのがコツです。波打ち際の乾いた砂の縁が狙い目。家族やグループで手分けすると数が集まりやすく、子どもも宝探し感覚で夢中になります。
大金久海岸までの移動手段は?
大金久海岸は空港から車で約15分ですが、空港・港に路線バスやタクシーは常駐していません。レンタカー(島に約8社・格安3,300円〜)が便利ですが7月は満車になりやすいので早めの予約を。電動アシスト自転車(1日2,000〜2,500円前後)も選択肢ですが、真夏の炎天下は熱中症対策が必須です。宿の送迎やシェアカーも活用してください。